[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
オススメ度
凡人:☆☆
80年代マイルスが好きな人:☆☆☆☆
和声レベル:マイルス的ポリ・モーダル
リズムアプローチ:デジタル、クリック的ファンク
*********
1. Decoy
2. Robot 415
3. Code M.D.
4. Freaky Deaky
5. What It Is
6. That's Right
7. That's What Happened
Miles Davis (tp,synth)
Mino Cinelu (per)
Al Foster (ds)
Robert Irving III (synth)
Darry "The Munch" Jones (elb)
Branford Marsalis (ss)
John Scofield (g)
Bill Evance (ss)
*********
復帰後の元気なマイルスの演奏が聴けるアルバム。
典型的な80'マイルスサウンドを知るには良いCDだと思います。
ベースはほぼワンキー、その上に無調的なフレーズをのせて、隙間をシンセサイザーの和音でつなぐ、というこの時代の演奏のアプローチであるように思います。
こういうサウンドにはジョン・スコフィールドやブランフォード・マルサリスの演奏はピッタリで、活き活きとしたソロを吹いています。
こんなマイルス的調性感が、メインストリームのポップスで聴けるようになったらおもしろいと思うのですがね。そんな時代はやってこないのでしょうか。
◇Pick up!!◇
1. Decoy
一曲目から勢いあふれる楽曲。
はっきりとしたトーナリティを感じさせないテーマが好きです。
リズムは、この時代らしい機械のようなかっちりグルーヴ。
5. What It Is
スピード感のあるスラップベースが炸裂。
ベースを弾いているのはダリル・ジョーンズです。
惜しみなく高域を吹きまくるマイルスのアドリブも良い。
Miles Davis『In a Silent Way』 1969
オススメ度
凡人:☆☆
アンビエント好きの人:☆☆☆☆
和声レベル:マイルス的ポリ・モーダル
リズムアプローチ:ミニマル的反復
*********
1. Shhh/Peaceful
2. In a silent way/It's about that time
Miles Davis(tp)
Wayne Shorter(ss)
Herbie Hancock(elp)
Chick Corea(elp)
Joe Zawinul(elp,org)
John McLaughlin(g)
Dave Holland(b)
Tony Williams(ds)
*********
マイルス流アンビエントミュージック。
この年の数ヵ月後に発表する傑作『Bitches Brew』とは、性格は大きく異なるものの、アプローチは近いものがあるのではないかと私は感じます。
リズム隊はひたすらオスティナート、複数奏者による和声レイヤー。そこに重なるソロ。
そんな音楽を即興で作り上げる試みに、このアルバムでは成功しています。
後に、ファンク、ロックのリズムでのポリ・モーダル的即興演奏をするための、準備段階だったのかもしれません。
ドラムは、マイルスバンドからは退団していたトニー・ウイリアムスによるもの。
アコースティックジャズをプレイしていた頃とは別人のように抑圧された演奏です。
発表当時、どんな評価を得られていたかはともかく、現在の私たちが聴いても素直に楽しめる佳作だと思います。
◇Pick up!!◇
2. In a silent way/It's about that time
ジョン・マクラフリンの暖かいギターの音からはじまるこの曲。
It's about that timeのテーマが耳に残ります。
3小節ループのテーマはトランスのような中毒性がありますね。途中で変化するベースラインは2小節ループになっていて、ずれが聴いていて楽しい。
2008年7月19日(土)~10月13日(日)
東京オペラシティアートギャラリー
企画「トレース・エレメンツ-日豪の写真メディアにおける精神と記憶」内での展示
満足度:☆☆☆☆☆
*********
「LOVERS-永遠の恋人たち」
*********
dumbtypeの中心人物、古橋悌二のソロワーク。
CDで、作品に使われている音楽は既に何度も聴いていたので、
遠くからそれらしき音が聴こえてくると気分が高揚しました。
彼の遺作である、ヴィデオ・インスタレーション作品。
以下引用
#############
9m四方の暗い空間の中、等身大の裸体の男女の映像がふわりとあらわれ、壁の上をかけぬけ、立ち止まり、虚空をかき抱くように抱擁のポーズをとり、消えていく。中央に設置され、回転しつづける数台のプロジェクターによって投影される青白い、ぼんやりとしたそれらの身体は、マイブリッジの連続写真を思わせるゆっくりとしたモーションの軌跡、その動きによって霊体のような冷ややかな存在感をはなっている。
唯一古橋の体だけが観客の動きに反応して移動し、正面を向いて腕を広げ、後ろにあおむけに倒れこむように消えてゆく。他の像と異なり、その身ぶりは目前の誰かというよりは、世界をかき抱くようにゆるやかだ。ロマンティシズム、古橋が求めた冷たい官能性の表現が「走ったり、抱きしめたり」という単純な行為として神殿の壁画のように我々をとりまく。この単純なイメージの喚起力の中で、古橋は「センサーとして、コミュニケーションを投げかえす人」のシンボルとして司祭のようにあらわれる。情報化社会の中のはかない身体といった月並みなメタファーを越えて、この単純な古典的ともいえる形式の中には、古橋が到達した、確固とした人間性(ヒューマニティ)の表現があるといえよう。
#############
もう、ずっとここに居続けたいと思うような空間でした。
実際、もし一人で来ていたら閉館するまで居てしまったかもしれない。
投影された人間には触れることはもちろんできない。
後ろに倒れて消えていくときには喪失感とともに不思議なカタルシスも感じる。
音も映像の素材も洗練されていて、 限られたものしか使っていない。
だから人間の生々しさが際立つ。
これが死に触れた人間にしか創れない世界なのなら、その世界を見てみたいと思ったりもした。
こんな風に、圧倒的で、でもやさしく受け止められるようなそんな美しい表現をするための技術が欲しい。
そう思わせられる作品でした。
オススメ度
凡人:☆☆☆
リラックスしたジャズが聴きたい人:☆☆☆☆
和声レベル:ハードバップ
リズムアプローチ:スウィング
*********
1. If I Were a Bell
2. You're My Everything
3. I Could Write a Book
4. Oleo
5. It Could Happen to You
6. Woody 'N You
Miles Davis(tp)
John Coltrane(ts)
Red Garland(p)
Paul Chambers(b)
Philly Joe Jones(ds)
*********
プレスティッジ、マラソンセッション4部作の一枚。
タイトル通り、アルバム全体が非常にリラックスしたものになっています。
演奏前後の会話もカットせずに入れてある部分もあります。
レッド・ガーランドのイントロを、ピューイと口笛で制し、「ブロックコードにしろ」とマイルスが要求するやりとりは有名。
現在でもジャムセッションでとりあげる定番の曲、定番のイントロがたくさん録音されているので、駆け出しのプレイヤーの方は必聴。
このアルバムはCDでは持っていないため、普段はレコードで聴いています。
こういう時代の録音は、LPで聴くのもいいですよ。
ジャケットも、レコードのサイズを意識して作られたものが多くて、CDサイズで売られているのを見ると、違和感を感じることもあります。
◇Pick up!!◇
1. If I Were a Bell
レッド・ガーランドの名イントロ。
曲名を言わずともこのイントロを弾けば、この曲が始まります。
ソロの後半では、レッド・ガーランド流ブロック・コードも堪能できます。
左手はクローズボイシング、右手はメロディをオクターブ+間に5度を同時に鳴らしているものなのですが、このサウンドを聴くと不思議と懐かしい気持ちになります。
絵を描いたり音のおもちゃを
つくったりしてます。
なかよくしてね。
国立音楽大学
音楽文化デザイン学科
コンピュータ音楽系 卒業
多摩美術大学 大学院
情報デザイン領域