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Miles Davis 『Bags' Groove』 1954
オススメ度
凡人:☆☆
モンクの変態プレイが好きな人:☆☆☆
和声レベル:ハードバップ
リズムアプローチ:スウィング
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1. Bags' Groove [Take 1]
2. Bags' Groove [Take 2]
3. Airegin
4. Oleo
5. But Not for Me [Take 2]
6. Doxy
7. But Not for Me [Take 1]
Miles Davis(tp)
Sonny Rollins(ts)3.~7.
Milt Jackson(vib)1.2.
Thelonious Monk(p)1.2.
Horace Silver(p)3.~7.
Percy Heath(b)
Kenny Clarke(ds)
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1954年、プレスティッジでの録音。
モダン・ジャズ・カルテットからミルト・ジャクソン、パーシー・ヒース、ケニー・クラークの3人が参加してます。
どんな流れでこのメンバーでの録音になったのか、覚えていません。
自叙伝か何かの解説書に書いてあっただろうか。
モンクがピアノを弾いている、トラック1.と2.は12月24日にレコーディングされたもので「クリスマスセッション」、別の理由で「ケンカセッション」とも呼ばれます。
Bags' Grooveでのマイルスのソロ中は、ピアノは一切鳴っていません。
ここから、モンクの一風変わったバッキングの上ではソロをとりにくいためマイルスが怒り、弾かせなかったという逸話が生まれ、この作品も有名になりました。
しかし現在は、結局ケンカなんかしていなかったというのが定説になっています。
ソロ中コード楽器にコンピングさせないというのは、これから先マイルスが何度も使うアプローチになります。
そんな話が生まれるほど、生き生きとした演奏が聴けるCDになっています。
演奏のやりとりを聴いているだけで、メンバー同士の感情の動きが伝わってくるような。
この時このプレイヤーたちはどんな心境で演奏していたんだろう。
そんな事を考えるようになると、ジャズにどっぷりハマって行きます。
◇Pick up!!◇
2. Bags' Groove [Take 2]
ミルト・ジャクソン作曲。バグスというのは彼のあだ名です。
Take 1、Take 2のどちらを良いと思うか好みが分かれるところ。
典型的なブルース進行の中、マイルスのソロが確実に進化しているのが分かります。
語りかけるように、厳選された音で知的に吹くスタイルはこのころから確立されているようですね。
くどいくらいビ・バップのイディオムでソロをとるミルト・ジャクソンとのコントラストも楽しい。
モンクのソロは変態節が炸裂です。
5. But Not for Me [Take 2]
マイルスが好きだった、アーマッド・ジャマルがよく演奏していたスタンダード。
インテリジェンス溢れるトランペットソロ。
あらかじめいろいろ考えたものなのか、瞬間的にこんなものを思いつくのか。
プレイヤーの方はぜひコピーしてみて、コードに対してどんなアプローチをとっているのか研究してみてほしいですね。
ハード・バップらしい、キメも何箇所かで聴けます。
絵を描いたり音のおもちゃを
つくったりしてます。
なかよくしてね。
国立音楽大学
音楽文化デザイン学科
コンピュータ音楽系 卒業
多摩美術大学 大学院
情報デザイン領域