[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
Miles Davis『'Round About Midnight 』1956
オススメ度
凡人:☆☆☆
あのキメが聴きたい人:☆☆☆☆
和声レベル:ハードバップ
リズムアプローチ:スウィング
*********
1. 'Round Midnight
2. Ah-Leu-Cha
3. All of You
4. Bye Bye Blackbird
5. Tadd's Delight
6. Dear Old Stockholm
Miles Davis(tp)
John Coltrane(ts)
Red Garland(p)
Paul Chambers(b)
Philly Joe Jones(ds)
*********
このジャケットは、やばい。
これ以前のレコードはマイルス自体が写っていなかったり、写っていてもパッとしないものが多いのですが、このジャケットは、やばいでしょう。
この頃から、アイドルやスターのようにかっこよくキメている写真が増えていきます。
マイルスの中で、自分自身のイメージ戦略が定まってきたのでしょうか。
もっとも、そのイメージを人に話したりは絶対にしなかったでしょうけれど。
表題曲、'Round Midnightでは、テーマの最後にあの有名なキメが聴けます。
アレンジは、マイルス・デイヴィスについて語る際には重要人物であるギル・エヴァンスによるもの。
これが聴きたくて、何度もCDをかけてしまいます。
他にも、この後長い間レパートリーとしてライブで演奏していくAll of You、歌心たっぷりのBye Bye Blackbirdなど、ジャズのスタンダードとなっている曲も多く収録。
初心者にもおすすめできる一枚です。
◇Pick up!!◇
4. Bye Bye Blackbird
このくらいのミドルテンポの曲だと、マイルスがいかに考えてソロをとっているか、よく伝わってきます。
音数は少ないけれど、全部に意味があることを感じさせる演奏。
Miles Davis
『In Person, Friday Night At The Blackhawk, San Francisco Vol.1』
『In Person, Saturday Night At The Blackhawk, San Francisco Vol.2』 1961
オススメ度
凡人:☆☆☆☆
刺激的なジャズが聴きたい方:☆
和声レベル:ハードバップ
リズムアプローチ:スウィング
*********
Vol.1
1.Walkin'
2.Bye Bye Black Bird
3.All Of You
4.No Blues
5.Bye Bye (The Theme)
6.Love, I've Found You
Vol.2
1.WELL YOU NEEDN'T
2.FRAN-DANCE
3.SO WHAT
4.OLEO
5.IF I WERE A BELL
6.NEO
Miles Davis(tp)
Hank Mobley(ts)
Wynton Kelly(p)
Paul Chambers(b)
Jimmy Cobb(ds)
*********
素晴らしい演奏だらけ、でも刺激が足りないといった印象。
どんどん新しい音楽を作っていったマイルス・デイヴィスの作品としては
駄作だとも感じてしまいます。
伝統音楽としてのモダン・ジャズの録音と考えればとても良い見本。
そんな感じでしょうか。
ブラックホークでのライブを記録したアルバム。
マイルスにしては珍しく、とても"普通のジャズっぽい"のです。
『Someday My Prince Will Come』と同じく、ウイントン・ケリー、ジミー・コブの健康的な抜群のスウィング感がその"ジャズっぽい"感じを出していると思うのですが、これが個人的にはどうもおもしろくない。
どの曲も、安全運転な感じ。「おおっ」とか「あれっ」と思う部分がない。
ウイントン・ケリーの演奏はマイルスのお気に入りだったと言われていますが、本当にこれで満足していたのでしょうか。
と、けなしてばかりですが、やはり一流の演奏ではあります。
スウィング感を勉強したいプレーヤー、"ジャズっぽい"マイルスが聴きたい方、どちらにもおすすめ。
コンプリート盤↓では、
合計4枚組みのセットになっていて、曲数が増えています。
同じ曲も何度か演奏しているので、聴き比べがしてみたい方はこちらをおすすめします。
◇Pick up!!◇
Vol.2
2.FRAN-DANCE
『1958 Miles』に収録されていたマイルスのオリジナル。
初めて聴いたとき、なんとダサい曲なんだと思った覚えがあります。
今あらためて聴くと、意外といい曲かなとも思うのですが。
『Someday My Prince Will Come』のジャケットに写っている、フランシス・テイラーのために作られた曲のようですね。
フラダンスともかけているのでしょうか。
Miles Davis『Bitches Brew』 1969
オススメ度
凡人:☆
電気マイルスが好きな人:☆☆☆☆
和声レベル:マイルス的ポリ・モーダル
リズムアプローチ:ファンク、ロック
*********
Disc1
1. Pharaoh's Dance
2. Bitches Brew
Disc2
1. Spanish Key
2. John McLaughlin
3. Miles Runs the Voodoo Down
4. Sanctuary
5. Feio [*]
Miles Davis(tp)
Wayne Shorter(ss)
Bennie Maupin(bcl)
Joe Zawinul(elp)
Larry Young(elp)
Chick Corea(elp)
John McLaughlin(g)
Dave Holland(b)
Harvey Brooks(elb)
Lenny White(ds)
Jack DeJohnette(ds)
Don Alias(ds,congas)
Billy Cobham(ds)
Jim Riley(shaker,congas)
Airto Morelra(cuica,per)
*********
1969年、マイルスが本格的にロック、ファンクのリズムを取り入れた傑作。
当時はたくさんの批評家から問題作とされながらも、グラミー賞は受賞したアルバム。
現在でもこのアルバムはどうもダメ、という人が多いようですが、時系列に沿ってマイルスの音楽を聴いてきた人にとっては、問題作でもなんでもない、自然な流れでできたアルバムだと思えるのではないでしょうか。
珍しく写真を使っていないジャケットも、このサウンドにピッタリで、圧倒的な貫禄があります。
レコードサイズで壁に飾りたいと思えるデザインですね。
もし、所謂ジャズっぽいCDが欲しいのなら絶対に買ってはならないものの一つです。ご注意を。
◇Pick up!!◇
2. Bitches Brew
テーマでの"ガシャーン"にやられます。
完全にポリ・モーダルファンクスタイル。
エレクトリック・マイルスを象徴するような曲ですが、電子楽器に慣れ親しんだ私たちの耳にはわりとアコースティックに聴こえるかもしれません。
あくまで電子ではなく電気による、攻撃的なサウンド。
オススメ度
凡人:☆☆
80年代マイルスが好きな人:☆☆☆☆
和声レベル:マイルス的ポリ・モーダル
リズムアプローチ:デジタル、クリック的ファンク
*********
1. Decoy
2. Robot 415
3. Code M.D.
4. Freaky Deaky
5. What It Is
6. That's Right
7. That's What Happened
Miles Davis (tp,synth)
Mino Cinelu (per)
Al Foster (ds)
Robert Irving III (synth)
Darry "The Munch" Jones (elb)
Branford Marsalis (ss)
John Scofield (g)
Bill Evance (ss)
*********
復帰後の元気なマイルスの演奏が聴けるアルバム。
典型的な80'マイルスサウンドを知るには良いCDだと思います。
ベースはほぼワンキー、その上に無調的なフレーズをのせて、隙間をシンセサイザーの和音でつなぐ、というこの時代の演奏のアプローチであるように思います。
こういうサウンドにはジョン・スコフィールドやブランフォード・マルサリスの演奏はピッタリで、活き活きとしたソロを吹いています。
こんなマイルス的調性感が、メインストリームのポップスで聴けるようになったらおもしろいと思うのですがね。そんな時代はやってこないのでしょうか。
◇Pick up!!◇
1. Decoy
一曲目から勢いあふれる楽曲。
はっきりとしたトーナリティを感じさせないテーマが好きです。
リズムは、この時代らしい機械のようなかっちりグルーヴ。
5. What It Is
スピード感のあるスラップベースが炸裂。
ベースを弾いているのはダリル・ジョーンズです。
惜しみなく高域を吹きまくるマイルスのアドリブも良い。
絵を描いたり音のおもちゃを
つくったりしてます。
なかよくしてね。
国立音楽大学
音楽文化デザイン学科
コンピュータ音楽系 卒業
多摩美術大学 大学院
情報デザイン領域