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リズムシたちの制作日記やつぶやきなどなど。など。
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Ornette Coleman『The Shape Of Jazz To Come』1959

オススメ度
凡人:☆
フリージャズもありだと思う方:☆☆☆

和声レベル:ハーモロディクス理論
リズムアプローチ:フリージャズ

*********

1.Lonely Woman
2.Eventually
3.Peace
4.Focus On Sanity
5.Congeniality
6.Chronology
7.Monk And The Nun
8.Just For You

Ornette Coleman (as)
Don Cherry (cor)
Charlie Haden (b)
Billy Higgins (ds)

*********

モダンジャズ史、歴史の変わり目である1959年に録音された問題作。
フリージャズのパイオニアであるオーネット・コールマンが、独自の「ハーモロディクス」という理論体系によって演奏しているアルバムです。

なんだか立派な理論に聴こえるけれど、ハーモニー、メロディ、リズムを好き勝手に演奏して良いという一種の哲学のようなものみたいですね。
もちろん、デタラメというわけではなく、彼の方法論を消化すれば、自由に演奏しても音楽として成り立つ、ということみたいです。

実際、録音を聴いてみても、「こんなの音楽じゃない」とは思わないんじゃないでしょうか。
意外と普通に和音が鳴っていたり、リズムも刻まれている。
フリージャズ=無調ではありません。どのような調性感で演奏するのも自由。

このアルバムが成功しているかはともかく、オーネット・コールマンの打ち立てたコンセプトは、この後のジャズシーンに大きな影響を与えていきます。

◇Pick up!!◇
1.Lonely Woman
最も有名なフリージャズスタンダード(という言い方をするのか?)。
邦題の「淋しい女」は不思議と印象に残る訳です。
管楽器二人は微妙にずれてる。よく聴くとベースもずれている。ドラムもなんだかあっているようであっていない。コード進行がありそうななさそうな。
それでも訴えかけてくるようなメロディが耳に残ります。



Miles Davis『'Round About Midnight 』1956

オススメ度
凡人:☆☆☆
あのキメが聴きたい人:☆☆☆☆

和声レベル:ハードバップ
リズムアプローチ:スウィング

*********

1. 'Round Midnight 
2. Ah-Leu-Cha 
3. All of You 
4. Bye Bye Blackbird 
5. Tadd's Delight 
6. Dear Old Stockholm 

Miles Davis(tp)
John Coltrane(ts)
Red Garland(p)
Paul Chambers(b)
Philly Joe Jones(ds)

*********

このジャケットは、やばい。
これ以前のレコードはマイルス自体が写っていなかったり、写っていてもパッとしないものが多いのですが、このジャケットは、やばいでしょう。

この頃から、アイドルやスターのようにかっこよくキメている写真が増えていきます。
マイルスの中で、自分自身のイメージ戦略が定まってきたのでしょうか。
もっとも、そのイメージを人に話したりは絶対にしなかったでしょうけれど。

表題曲、'Round Midnightでは、テーマの最後にあの有名なキメが聴けます。
アレンジは、マイルス・デイヴィスについて語る際には重要人物であるギル・エヴァンスによるもの。
これが聴きたくて、何度もCDをかけてしまいます。

他にも、この後長い間レパートリーとしてライブで演奏していくAll of You、歌心たっぷりのBye Bye Blackbirdなど、ジャズのスタンダードとなっている曲も多く収録。
初心者にもおすすめできる一枚です。

◇Pick up!!◇
4. Bye Bye Blackbird
このくらいのミドルテンポの曲だと、マイルスがいかに考えてソロをとっているか、よく伝わってきます。
音数は少ないけれど、全部に意味があることを感じさせる演奏。





Miles Davis
『In Person, Friday Night At The Blackhawk, San Francisco Vol.1』
『In Person, Saturday Night At The Blackhawk, San Francisco Vol.2』 1961

オススメ度
凡人:☆☆☆☆
刺激的なジャズが聴きたい方:☆

和声レベル:ハードバップ
リズムアプローチ:スウィング

*********

Vol.1

1.Walkin'
2.Bye Bye Black Bird
3.All Of You
4.No Blues
5.Bye Bye (The Theme)
6.Love, I've Found You

Vol.2
1.WELL YOU NEEDN'T      
2.FRAN-DANCE      
3.SO WHAT  
4.OLEO      
5.IF I WERE A BELL      
6.NEO

Miles Davis(tp)
Hank Mobley(ts)
Wynton Kelly(p)
Paul Chambers(b)
Jimmy Cobb(ds)

*********

素晴らしい演奏だらけ、でも刺激が足りないといった印象。
どんどん新しい音楽を作っていったマイルス・デイヴィスの作品としては
駄作だとも感じてしまいます。
伝統音楽としてのモダン・ジャズの録音と考えればとても良い見本。
そんな感じでしょうか。

ブラックホークでのライブを記録したアルバム。
マイルスにしては珍しく、とても"普通のジャズっぽい"のです。
『Someday My Prince Will Come』と同じく、ウイントン・ケリー、ジミー・コブの健康的な抜群のスウィング感がその"ジャズっぽい"感じを出していると思うのですが、これが個人的にはどうもおもしろくない。

どの曲も、安全運転な感じ。「おおっ」とか「あれっ」と思う部分がない。
ウイントン・ケリーの演奏はマイルスのお気に入りだったと言われていますが、本当にこれで満足していたのでしょうか。

と、けなしてばかりですが、やはり一流の演奏ではあります。
スウィング感を勉強したいプレーヤー、"ジャズっぽい"マイルスが聴きたい方、どちらにもおすすめ。

コンプリート盤↓では、

合計4枚組みのセットになっていて、曲数が増えています。
同じ曲も何度か演奏しているので、聴き比べがしてみたい方はこちらをおすすめします。


◇Pick up!!◇
Vol.2
2.FRAN-DANCE
『1958 Miles』に収録されていたマイルスのオリジナル。
初めて聴いたとき、なんとダサい曲なんだと思った覚えがあります。
今あらためて聴くと、意外といい曲かなとも思うのですが。
 『Someday My Prince Will Come』のジャケットに写っている、フランシス・テイラーのために作られた曲のようですね。
フラダンスともかけているのでしょうか。



Miles Davis『Bitches Brew』 1969

オススメ度
凡人:☆
電気マイルスが好きな人:☆☆☆☆

和声レベル:マイルス的ポリ・モーダル
リズムアプローチ:ファンク、ロック

*********

Disc1
1. Pharaoh's Dance 
2. Bitches Brew 

Disc2 
1. Spanish Key 
2. John McLaughlin 
3. Miles Runs the Voodoo Down 
4. Sanctuary 
5. Feio [*] 

Miles Davis(tp)
Wayne Shorter(ss)
Bennie Maupin(bcl)
Joe Zawinul(elp)
Larry Young(elp)
Chick Corea(elp)
John McLaughlin(g)
Dave Holland(b)
Harvey Brooks(elb)
Lenny White(ds)
Jack DeJohnette(ds)
Don Alias(ds,congas)
Billy Cobham(ds)
Jim Riley(shaker,congas)
Airto Morelra(cuica,per)

*********

1969年、マイルスが本格的にロック、ファンクのリズムを取り入れた傑作。
当時はたくさんの批評家から問題作とされながらも、グラミー賞は受賞したアルバム。
現在でもこのアルバムはどうもダメ、という人が多いようですが、時系列に沿ってマイルスの音楽を聴いてきた人にとっては、問題作でもなんでもない、自然な流れでできたアルバムだと思えるのではないでしょうか。

珍しく写真を使っていないジャケットも、このサウンドにピッタリで、圧倒的な貫禄があります。
レコードサイズで壁に飾りたいと思えるデザインですね。

もし、所謂ジャズっぽいCDが欲しいのなら絶対に買ってはならないものの一つです。ご注意を。

◇Pick up!!◇
2. Bitches Brew
テーマでの"ガシャーン"にやられます。
完全にポリ・モーダルファンクスタイル。
エレクトリック・マイルスを象徴するような曲ですが、電子楽器に慣れ親しんだ私たちの耳にはわりとアコースティックに聴こえるかもしれません。
あくまで電子ではなく電気による、攻撃的なサウンド。

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プロフィール
なまえ:
成瀬つばさ
自己アピールらん:
音大&美大院卒。
絵を描いたり音のおもちゃを
つくったりしてます。
なかよくしてね。



国立音楽大学
音楽文化デザイン学科
コンピュータ音楽系 卒業

多摩美術大学 大学院
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